教授あいさつ
GREETINGS

教授 柳本 惣市
1990年3月大分県立中津南高等学校卒業
1990年4月長崎大学歯学部入学
1996年3月長崎大学歯学部卒業
1996年6月長崎大学歯学部附属病院第一口腔外科・研修医
1997年4月長崎大学歯学部附属病院第一口腔外科・医員
1999年4月長崎大学歯学部第一口腔外科・助手
2006年4月長崎大学病院・講師
2022年1月広島大学大学院医系科学研究科口腔腫瘍制御学・教授

2022年1月1日付けで広島大学大学院医系科学研究科口腔腫瘍制御学教授および顎・口腔外科診療科長を拝命しました柳本惣市(やなもと そういち)です。当研究室は、広島大学歯学部創設以前に源流を持つ伝統ある教室です。

私は、大学において教育・研究・臨床は三位一体で、どれも欠けてはならないものであると考えており、それぞれについて以下に簡単に述べさせていただきます。

教育について
EDUCATION
研究について
RESEARCH
臨床について
CLINICAL

歯学部口腔外科としての役割を認識し、広く口腔科学の知識を持ち、多様なニーズに対応できる医療者の養成を目指します。現在、口腔外科領域の専門性が多様化していく中、口腔外科診療に携わりたいと思う人材を増やすことは、われわれの研究および臨床基盤を強化することにつながります。さらに将来性を考慮すると、魅力ある卒後教育は必要で、新入教室員に対して常に個人のキャリアパスやスキルアップを図るよう丁寧で親身な指導を行い、やりがいのある環境を作り上げたいと思います。

口腔外科単施設ではエビデンスレベルの高い研究を行うには限界があると考えており、多機関共同臨床研究を積極的に行います。これまで私は、全国の口腔がんを専門とする口腔外科医を中心に呼びかけ、NPO法人日本口腔がん臨床研究グループ(Japan Oral Oncology Group: JOOG)を立ち上げ、理事長として活動してきました。大学において臨床研究は絶対的な使命であることから、口腔がんだけでなく口腔疾患に関する多機関共同臨床研究を積極的に行い、国内のみならず世界をリードする中心的役割を担えるよう尽力したいと思います。そのためには、基礎研究により得られたデータに裏付けられた着想から生まれる臨床研究をデザインし、それを多機関共同研究で検証するという流れを基本姿勢として、発展させていきます。

これまでにも一貫として行ってきた安心・安全な診療を前提に、積極的に先進的な診療を取り入れていきます。常に症例数や人材育成、臨床研究、フォローアップ体制、病診連携などの評価を意識した診療を行いたいと思います。症例数確保および病診連携の観点から、地域歯科医師会や医師会、関連病院を中心とした地域医療機関と連携し、さらに関連診療科との相互協力によって質の高い医療提供を行い、現在の医療圏のみならず広く患者さんを受け入れられるよう尽力します。

この三位一体を実現するには、研究室および診療科のチームワークが重要です。状況を冷静に分析し、相互支援に関しては周りの意見に真摯に耳を傾け、オープンなコミュニケーションを図りつつ現場の協力を仰ぎ、意思決定のプロセスを共有するように努めます。人材育成としては、まず口腔外科を体系的に学べる魅力あるプログラムを立ち上げ、専門医取得を目指すよう指導し、資格取得後は、それぞれの専門性で活躍できるような体制を作り、とくに臨床については高い技能を持ち、将来どこに行っても活躍できる臨床医を養成することを重要視したいと思います。学内外問わず全国の歯学部学生の方や歯科医師臨床研修中の先生で、当研究室に興味のある方は、ひとまず連絡をいただき是非見学に来てください。ともに口腔外科医療の発展に取り組んでいきましょう。

私たちについて
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